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2007.05.12

Zeckenimpfung ダニ脳炎の予防注射

先日の幼稚園の保護者だより(みたいなもの)にZeckenに気をつけましょう」というお知らせが・・・。

Zecke(n)というのはダニの一種(マダニというらしい)で、日本のダニに比べると随分でかい(らしい)。
ヨーロッパの一部の森林部に生息していて、木の根本に群生している背の高い草とかにいる(らしい)。
スイスとかオーストリアに多いらしく、ドイツでは南ドイツ(主としてBaden-WuertenbergとBayernm、及びその他隣接する州の一部)が「危険地域」に指定されている(らしい)。

で、なんで幼稚園の保護者だよりに載るくらい「危険」なのかというと、FSME(Fruehsommer-Meningoenzephalitis)という脳炎ウィルスと Borrelioseという細菌性の病気(日本ではライム病というらしい)を媒介するかららしい。
(他にもいろいろ媒介する病気はあるらしいが、主としてこの二つがかなり危険らしい。)
実は最近ドイツ・ナショナルサッカーチームの一員であるBastian Schweinsteigerもこのダニに刺されて、Borrelioseになって大変だったらしい。

Borrelioseは細菌性のものなので、刺されてすぐに抗生物質を処置すれば命に別状はないらしいが、熱が出て腫れてまくってすごく痛いらしい。
で、FSMEの方は、脳炎なので子どもがかかると結構危ないし、ウィルスなので(特に子どもの場合)予防接種しか有効な対抗策はないらしい。

とりあえず、幼稚園の保護者便りを読んだあと、ここここを参考にして以上のようなことがわかる。
う〜ん、日本で予防注射は一通りやってきたけど、こんなのはしてないよね・・・と思いつつ検索すると、外務省の安全情報がヒット。やはり「現地にて行うことが必要な予防接種」としてあげられています。

さらに、上記www.zecken.comの危険地域情報を見ると・・・我が村Neuendettelsauもばっちり「高危険地域」に入ってました・・・。

どうもこの10年間で、温暖化のせいか、ダニが暑い夏に大量発生したり、暖冬で生き延びちゃったりして、危険地域が一気に拡大したらしい。
幼稚園の保護者だよりでは一応、「ダニよけローション」の使用と、まだ予防接種をしていない人には検討を呼びかけるものの、なにしろ「決断は個人の自由」の国なので、あくまでの「お好きなように」。
周囲に聞くと、地元の人はほとんどみな(大人も子どもも)予防接種を受けているらしい。幼稚園の先生に相談すると、「刺されたらどっちにしても病院に行かないといけないので、いずれにしても刺されないように注意しないといけないけれど、子どもの場合そうはいっても難しいから・・・」とのこと。
まぁ北ドイツに住んでてそこから出ないなら全然問題無いわけですが、北ドイツの人でもここFrankenに休暇で山歩きに行く予定の人は、あらかじめ(1年前から!)予防接種をしておくことが推奨されるらしい。しかも、都会に住んでいるならまだしも、周囲は森と畑ばかりの田舎の村ですからねぇ・・・。しかもダニ脳炎になると、半年ぐらいは寝込むらしいとも聞き、そんなことで半年棒に振ってしまってはどうしようもないのでこの際家族揃って予防接種をすることに。

ただし、この予防接種、一応3回しないと継続効果がないらしい。通常1回目の4週間後に2回目、その8ヶ月後とかに3回目をうつらしい。え〜、なんですか、そんなの今更やって意味あるんですか、とも思ったが、上記のwww.zecken.infoというサイトを見ると、一応短期間で済ますことのできるもの(ただし持続効果は短い)もあるらしい。まぁそれなら、ということで、とりあえず近所の小児科医に相談に行く。
受付で「Zeckenimpfung(ダニの予防注射)のことで訊きたいんですが・・・」と話し始めると、どうもそういう人が今、大量に来ているらしくて、「初めてですか。で、いつにしますか」と間髪入れずに訊いてくる。もうそんなに長くはドイツにはいない旨を伝えて、短期間で済むパターンで出来ますかと聞くと、「通常の方式でも、最初の1回で約80%の効果があります。4週間後の2回目の接種でほぼ完了し、8ヶ月後のものは効果を継続させるためのものです」とのこと。でも実際は結局3〜5年で定期的接種を繰り返さないといけないらしい。まぁ、そんな先のことは関係ないので、とりあえずは今夏を安全に乗り越えられればいいわけで、少なくとも最初の2回の接種を受ければ、それなりの効果はあるということがわかる。
小児科だったので「両親もここで一緒に受けられますか」と訊くと「おじいちゃんやおばあちゃんでも一緒に受けられますよ」とのこと。とりあえず一週間後に予約をしてその日は帰る。というのが、先週の火曜日の話。

で、昨日の夕方、家族でぞろぞろ記念すべき第1回ダニ脳炎予防接種に行く。
子ども達の「母子手帳」にはこれまでの予防接種記録が載っているので一応持参する。病院の受付の人は英語で「脳炎」の病名(encephalitis)がついているところを発見して「日本脳炎」の欄を指して、「これ、そうですか?」と訊いてくるが、あたりまえだが「ダニ脳炎」の接種の記録欄なんてない。結局、ドイツの「予防接種手帳(Inpfheft)」という黄色い手帳を作ってもらうことに。

しかしここで問題が。大人も接種してもらおうと、張り切って行ったのに、受付で「え〜、予約してたとおり大人も」と言ったら「あーそれがちょっと問題があって・・・在庫が無いので注文しなければなりません。これから電話するので、来週になります。・・・て先週のうちにしとけよ!と思うものの、まぁそんなことはドイツでは日常茶飯事なので、軽く流して、来週にしてもらうことに。ワクチンが到着したら電話してくれるそうです。しかし、そっちの方が手間なんとちがうんかい・・・・。

子ども達はというと、お医者さんの神業的なものすごく素早い注射技能によって、打たれ事もわからないうちに全員無事終了。まぁ一応これで80%は危険は回避されたわけで、一安心。
下の子ども達は、毎週ダニよけローションを塗って、幼稚園の「森のお散歩(Naturnachmitag)」におでかけしております。
しかし世の中には、いろいろな心配の種があるものだ・・・と嘆息したのでした。

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コメント

うひゃあ~
いやいや、思いもしないようなことがあるもんですねぇ。ダニ壁蝨・・・
私は愛犬に毎月ダニの薬つけてますが、毎日お子さんにダニローションは大変ですね。


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ここからLEEのコメント

うっしーさん、コメントありがとうございました。

いや、普通に村内で生活する分にはそれほど心配しなくてもいいんですよ。だから毎日ローション塗ってるわけではありません。
週に1回森に散歩に行く日があるので、その日だけ手・足・首に塗ってます。
めんどくさいのは事実ですが、でもまぁ日本で夏に虫除けとかするのと同じだと思うと、そんなもんか、とも思います(緯度が高いせいか、むしろこちらは蚊は少ない気がする)。

投稿: うっしー | 2007.05.12 21:36

 マダニ、うちの娘がまだ3歳ぐらいのころ、北の国で一度やられたことがあります。
 
 当時、かの国で有名な政治家がマダニにやられてBorrelioseにかかり、回復するまでにかなりの時間がかかったというのがニュースになっていたので、森から帰ったあと、娘の体を一応確かめていたら、背中になんとマダニが。頭部をしっかりと皮膚の中に埋め込んで、娘の血を盗もうとしていました。とにかくばい菌が体の中に入ったらやばいと思い、「電話救急相談」に連絡したところ、クリームのようなものを塗って膜を作り、マダニを殺してしまうこと、そしてゆっくりとピンセットで取り除き、その後は消毒するようにと教えてもらいました。何とかそれで除去することができ、まだ、血液を吸われていたわけでもなかったようで、娘は病気にはならなかったのですが、やっぱりあせりました。
 頭を皮膚の下に突っ込まれても、痛くも痒くもないようで、本人はけろっとしておりました。

 それからは、草の茂ったところには、あまり入らないようにしております。
 なにとぞお気をつけください。


--
<ここからLEEのコメント>


morimotoさん、いつもコメントありがとうございます。

北部ヨーロッパでもZecke(マダニ)&Borreliose(ライム病)はあるわけですね!(脳炎の発症例は一応北ヨーロッパではまだ報告されていないようですが…。)
勉強になりました。ありがとうございました。

ちなみにこちらでは、薬局でダニ取り専用ピンセットというのが各種売られています。(以下ご参考)
http://www.yatego.com/q,zeckenzange

投稿: morimoto | 2007.05.14 00:40

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